
アーティスト落合佑亮さんの個展が6月20日、南青山・骨董(こっとう)通りのギャラリー「Otherwise Gallery(アザワイズギャラリー)」(港区南青山5、TEL 03-3797-1507)で始まる。
1977(昭和52)年生まれの落合さんは、独学で絵画や彫刻を学んだ。「全ての存在に魂が宿る」という感覚から「神々やエネルギー」を擬人化することで、生命の神聖さなどを可視化する作品を手がけている。2010年に渡米し、昨年から日本を拠点に活動している。
同展では、落合さんのシグネチャーキャラクター「POI(Path of Imagination、ポイ)」を軸に、新作を発表する。ポイは、「地域の守り神」としての意味を見い出したお地蔵様の石像のアイデンティティーを、ストリートアートに結びつける中で誕生。2013年に展開したプロジェクト「POI(Poieverywhere)ー 想像の道」では、「あなたの想像の道はどこにでも広がっている」というメッセージを込めて、地図上で設置場所をつなぐと大きな絵になるよう、街なかにPOIを設置。見つけた人は自由にPOIを持ち帰ることができるようにした。
落合さんはPOIについて「都市の片隅にそっと置かれ、誰かが見つけ、拾い、動くことで、都市空間に小さな変化を起こす『痕跡』として機能する。何かを伝えるメッセージというよりも、出会いや行動の中で意味が生まれる『問いのような存在』としてそこにある」などと説明。「単なるキャラクターや形ではなく、私自身の分身であり、見る人の心の奥にそっと働きかける『想像の道の案内人』」とも。
会期中の今月20日、7月3日・11日・18日・26日には、落合さんが在廊予定。
営業時間は12時~19時。日曜・月曜・火曜休廊。7月26日まで。